誰か知る松柏後凋の心

たれかしる しょうはくこうちょうのこころ

コンサルは本当に第三者なのか?【国循着任直後に直面した課題(電子カルテ導入作業)シリーズ③】

本シリーズ①において,国循のT室長(私の病院業務の前任者)が,

われわれが直接ベンダと交渉すると公平性が失われるので,コンサルを通じてそのようなベンダとの交渉を行う必要がありました。

と発言したと書きました。

今回は,コンサルを活用すれば公平性が担保されるのか,すなわち,コンサルって本当に第三者なんですか? について述べたいと思います。

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国循着任直後に直面した課題(電子カルテ導入作業)②~「多くの入札参加者を募るために」作られた仕様書がもたらした災いとは~

前回のブログでは,私が国循に着任直後,電子カルテ仕様書を見て,その記載の乏しさに驚いたということを書きました。国循では,情報システムを管理する立場にある者が,「多くの入札参加者を募るために」,本来,明確にすべき要件の記載を削ってしまうことに同意していたのです。

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国循着任直後に直面した課題(電子カルテ導入作業)①~記載の乏しい仕様書~

私は2011年9月に国循に着任しました。

私の最大の使命は,2012年1月に予定されていた国循の病院情報システム(以下では,簡単のため『電子カルテといいます)導入を成功させることでした。私に与えられた時間はたった4ヶ月間。まさに火中の栗を拾う作業でした。

今回からしばらくの間,私が着任直後に,国循で直面したさまざまな課題について書いていきたいと思います。今回は第1回目として,『記載の乏しい仕様書』を取り上げます。

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国循の情報システムを管理する部署の仕事とは

今回は,私が国循でどのような仕事をしていたか,について簡単に書きたいと思います。

私は国循において,医療情報部長と情報統括部長という職にありました。(ついでに図書館長もしていましたが,それはおいておきます)

医療情報部は,国循の病院業務で利用する情報システム*1(たとえば電子カルテ)を管理する部署です。

情報統括部は,病院を含め,研究所その他国循全域で利用する情報システム*2を管理する部署です。

下の図は,私が2013年4月に作成した組織のイメージ図で,当時,国循のホームページに掲載されていたものです。

*1:JUNHIS(ジュニス)と呼ばれていました。循(JUN)+Hospital Information System。

*2:NCVCネットワークと呼ばれていました。NCVCは国循の英語表記の略名です。

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私が国循で働くようになったわけ

平成23(2011)年8月上旬ごろ、私は、当時の上司である松村泰志先生(大阪大学医学部附属病院医療情報学講座教授)から教授室に来るように言われました。

そのころ,私は,平成23年3月から松村教授の下で准教授として仕事を始めたばかりの時期でした。松村教授の主宰する研究室は私の出身母体であり,ある程度勝手はわかっていたつもりだったのですが,学位取得後,私は他大学の教員を7年ほど務めていましたので,そのころは,知らぬ間に大きく変わった阪大の病院情報システムのことなどを勉強したり,大勢いる同僚たちとコミュニケーションしたりするのに,まだ慌ただしさの残る時期でした。

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わが心のバイブル―『取調べを受ける心がまえ』⑥(最終回)~取り調べ可視化と司法取引~

今回が,私の心のバイブル『取調べを受ける心がまえ』*1シリーズの最終回になります。

なお,この『バイブル』の原典は,岐阜弁護士会美和勇夫弁護士の著された『美和ノート』*2です。

さて,最終回は,取り調べ可視化と司法取引について書いてみたいと思います。この話題については,2015年夏~秋頃に国会で議論された『刑事司法改革関連法案』にも含まれていたので記憶に新しいと思います。

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わが心のバイブル―『取調べを受ける心がまえ』⑤~供述調書に納得すれば署名していい?~

今回は,私の心のバイブル*1の神髄部分,『供述調書』について書きます。

この『バイブル』で,著者ら(岐阜弁護士会美和勇夫弁護士と大阪弁護士会秋田真志弁護士)が最も言いたいことは,間違いなく

  • 納得できない供述調書に署名をする必要はない

ということです。『バイブル』にはこうあります:

*1:『取調べを受ける心がまえ』http://shin-yu-lawoffice.com/miwa-akitanote.pdf

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